法多山尊永寺

法多山尊永寺 寺院
寺院
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法多山尊永寺は、静岡県袋井市にある真言宗の寺院で、萬松山可睡斎、医王山油山寺と並ぶ「遠州三山」のひとつです。奈良時代に行基が建立したと伝わり、今川氏・豊臣氏・徳川氏と時の権力者の庇護を受け、最盛期には60あまりの子院を抱えていたといいます。昔から「厄除け観音」と名高く、初詣や春の桜、秋の紅葉シーズンには多くの人が訪れます。

旅行先の地図

旅行先の概要

御本尊 聖観音
所在地 静岡県袋井市豊沢2777
交通 東名高速道路「袋井IC」から車で約20分
JR東海道本線「愛野駅」から徒歩約30分
拝観料 無料
駐車場 境内周辺に民間有料駐車場多数(料金は閑散期は200円~300円、繁忙期は500円程度)あり
URL
連絡先 法多山尊永寺 0538-43-3601

歴史・由来

法多山尊永寺は、静岡県袋井市にある真言宗の寺院で、萬松山可睡斎、医王山油山寺と並ぶ「遠州三山」のひとつです。

奈良時代の神亀2年(725)、聖武天皇の勅命により行基により建立されたと伝えられ、中世以降は今川氏・豊臣氏・徳川氏といった時の権力者の庇護を受け、最盛期には60あまり、江戸時代にも12の子院を抱え、5万石待遇の格式を誇っていましたが、明治時代には子院は廃絶し朱印地も返還となりました。

昔から「厄除け観音」と名高く、初詣や万灯祭、春の桜、秋の紅葉シーズンには多くの人が訪れるほか、江戸時代から続く「厄除け団子」が名物となっています。

また、境内に残る仁王門は江戸時代の寛永17年(1640)の建立であり、国指定重要文化財です。

車椅子で旅行するポイント

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【1】法多山尊永寺の境内下には多くの民間有料駐車場がある。他に下山道出口付近に身障者駐車場がある。

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【2】駐車場内に多目的トイレがあるほか、境内にも同様に複数箇所存在する。

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【3】駐車場から土産店街を抜けると仁王門がある。門の石段は右脇のスロープから迂回できる。

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【4】仁王門から黒門までは砕石が敷かれ、途中に車椅子貸出所がある。

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【5】車椅子貸出所には複数の車椅子が常備され扉を開けて自由に使用できる。

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【6】石畳の参道の先は長い石段となるため、右手の観音坂から迂回する。境内には「身障者送迎中」表示の車両が巡回しているので乗車も可能。

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【7】法多山尊永寺の本堂付近。参道は石畳で移動しやすい。堂の正面は階段だが右手奥に迂回路がある。

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【8】「車いすご利用の方」と表示された迂回路から手すり付きスロープを通じて本堂上まで移動できる。

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【9】廊下にもスロープが設置されているので本堂外陣に入ることもできる。



法多山尊永寺境内図

境内配置図 [凡例]
本堂 大師堂 諸尊堂 白山明神社 観音坂 だんご茶屋 本坊 黒門 車椅子貸出所 身障者送迎車駐車場 仁王門 下山道 民間有料駐車場 静岡県道251号袋井小笠線

移動のしやすさ ★★★★☆
バリアフリーの状況
法多山尊永寺の境内に至るには、土産店街を抜けて仁王門から入るルートと、下山道から入るルートの2つがある。仁王門から黒門までの区間は例外的に砕石敷のままだが、これらの参道のほとんどは石畳やアスファルトの舗装路面である。

傾斜地に位置するので参道には石段も多いが、各所に石段を迂回できるスロープが整備されているほか、多目的トイレも複数設置されている。参道の途中には車椅子貸出所もある。

本堂下の石段は200段以上あり、右手の観音坂に迂回できるものの、勾配があり移動距離も長いため、車椅子で移動するにはそれなりに労力が必要となる。
ただし、8時30分から16時までの時間帯であれば、黒門付近にある送迎車駐車場から本堂前まで青地の車椅子マーク♿と「身障者送迎中」のステッカーを付けた車両(写真【6】のワゴンR)が境内を往復している。事前に電話連絡(0538-43-3601)しておくか、タイミングよく行き合えば乗せてもらえるので、移乗可能ならばわざわざ車椅子のまま坂道を登る必要はない。

周辺の名所・観光スポット

可睡斎

「可睡斎」(かすいさい)は、静岡県袋井市にある徳川家康ゆかりの名刹で、「遠州三山」の一つです。「東海大僧録」として、江戸時代には幕府から三河・遠江・駿河・伊豆の曹洞宗寺院を統括する権限を認められていました。「花の寺」としても知られ、春はぼたん園がにぎわうほか、烏枢沙摩明王を祀る「日本一の東司」(トイレ)もあります。【身障者用トイレ・スロープあり】

■参考リンク:可睡斎