明善寺は、岐阜県白川村の浄土真宗の寺院で、世界遺産・白川郷にあり、入母屋造りの本堂、鐘楼門とも茅葺き屋根の貴重なものです。住職が暮らす庫裏は内部が5層からなる大掛かりな合掌造り建築で一見の価値があります。
旅行先の地図
旅行先の概要
御本尊 | 阿弥陀如来 |
---|---|
所在地 | 岐阜県大野郡白川村荻町679 |
交通 | JR「名古屋駅」(名鉄バスセンター)から岐阜バス(高速白川郷線:予約制)で約2時間30分、「白川郷」下車 JR「高山駅」(高山濃飛バスセンター)から濃飛バス・北鉄バス・富山地鉄バス(白川郷・金沢線:一部時間帯は予約制)で約50分、「白川郷」下車 JR「高岡駅」から加越能バス(世界遺産バス)で約2時間10分、「白川郷」下車 東海北陸自動車道「白川郷IC」から車で約10分 白山白川郷ホワイトロード(旧白山スーパー林道)「馬狩料金ゲート」から車で約10分 |
拝観料 | 境内無料 ただし、「明善寺郷土館」(本堂内部の障壁画拝観を含む)は大人300円、小人100円 |
駐車場 | 寺院境内には駐車場はない。 ただし、荻町合掌造り集落に直結する「であい橋」の川向うに「村営せせらぎ公園駐車場」(普通車500円)があり、観光客はここを利用する。混雑の場合は誘導員の指示で別の臨時駐車場を利用できる。 また、国道156号荻町交差点付近に、身障者用駐車場(3台)および身障者用トイレを併設する「白川郷バスターミナル」が整備されている。 |
URL | 明善寺庫裡郷土館【白川郷観光情報】 |
連絡先 | 明善寺 05769-6-1009 |
歴史・由来
明善寺は、岐阜県白川村にある浄土真宗の寺院で、御本尊は阿弥陀如来です。
江戸前期の元禄年間に荻町集落内の真宗本覚寺から分派した門信徒が内ヶ戸集落にあった道場をここに移したのが起こりで、江戸中期の延享5年(1748)に創建され現在に至るといいます。
明善寺の入母屋屋根の本堂は、文政10年(1827)飛騨高山の大工・水間宇助によって建築されたという総檜造りの建物で、内部には画家・浜田泰介の障壁画が展示されています。
境内入口の鐘楼門は、享和2年(1801)に建てられた重層式の楼門で、ともに屋根は茅葺きという貴重なものです。
本堂に隣接し、現在も住職一家が生活している庫裡は、延享5年(1748)に建てられた白川郷を代表する内部5層の合掌造り建築で、茅葺き・切妻型の屋根は冬場の豪雪に耐えられるよう60度近い急勾配となっています。
かつて蚕の飼育場だった屋根裏は「明善寺庫裡郷土館」として活用され、伝統的に白川郷で使われてきた生活用具が展示されているほか、居間の囲炉裏は現在も火種を絶やすことなく守られており、懐かしい煤けたにおいが室内に立ち籠めています。
また、明善寺を含むエリアは「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として、ユネスコの世界遺産に登録されており、周辺にも「国重文 和田家」、「長瀬家」、「神田家」などの、貴重な合掌造りの古民家が残されています。
車椅子で旅行するポイント
写真【4】(2013年取材)および案内図に関連して、国道156号荻町交差点角の(旧)白川診療所は別の場所に移転し、2016年10月1日から、身障者用駐車場および身障者用トイレを併設した「白川郷バスターミナル」として供用開始されています。
また、図中の「展望台行きシャトルバス乗降所」は「荻町公園」(休憩所に身障者用トイレあり)として整備され、かわりに「白川郷バスターミナル」発着となっています。
周辺の名所・観光スポット
荻町城跡展望台
中世白川郷を支配した内ヶ島氏(居城の帰雲城が天正大地震で埋没して滅亡)の家臣・山下氏勝の居城だったと伝わる場所で、断崖に建つ典型的な中世の山城。このため、合掌造りの荻町集落全体を見渡せる絶景スポットとなっており、カメラを片手にした観光客の姿も多い。冬季にはライトアップされる。
【自動車は荻町集落内には進入せず、手前の国道360号から進入すると、展望台前の舗装駐車場(無料)を利用できる。途中の道路脇に身障者用トイレあり。また、白川郷バスターミナルから白山タクシーの「展望台行きシャトルバス」(片道200円)が運行している。】
■参考リンク:白川村役場>荻町城跡展望台