健田須賀神社

健田須賀神社 神社
神社
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健田須賀神社は、茨城県結城市にある神社です。古くからの歴史をもつ式内社の健田神社と、結城郷の総社にあたる須賀神社が明治時代に合祀されて誕生しました。戦国大名の結城晴朝が発給した判物などの貴重な社宝を抱えいます。また、毎年7月開催の「結城夏祭り」ではこの神社の神輿が市内を渡御し、「結城のあばれ神輿」として有名です。

旅行先の地図

旅行先の概要

御祭神 武渟川別命、須佐之男命
所在地 茨城県結城市結城195番地
交通 JR結城駅北口から徒歩約7分
北関東自動車道「宇都宮上三川IC」または「桜川筑西IC」から車で約30分
拝観料 無料
駐車場 境内に舗装済の無料駐車場あり
URL
連絡先 健田須賀神社 0296-32-2956

歴史・由来

健田須賀神社は、茨城県結城市にある神社です。社名からも明らかなとおり、明治3年(1870)に健田神社・須賀神社が合祀されて誕生しました。

健田神社は、詳しい創立年代は不明ですが、結城国造の竹田臣が、その祖先神であり四道将軍の一人として東国平定にも携わった武渟川別命を祀ったとされる歴史ある神社であり、平安時代の『延喜式』神名帳にも下総国の小社として名を連ねています。
古くは結城本郷字健田に鎮座していましたが、宝暦14年(1764)に別当寺の曹洞宗乗国寺境内に遷座し、幕府からは祀田9石を寄進されていました。
明治時代に乗国寺から分離され、須賀神社と合祀して現在に至ります。
なお、健田神社旧跡は国道50号沿いの田んぼの中にあり、乗国寺への遷座の際に植えられたと伝えられる楓の木が生えていましたが、現在は落雷のため枯死しています。

須賀神社は、志田義広の乱を鎮定した功績により源頼朝から結城の地を与えられた結城家初代の結城朝光が、仁治3年(1242)に尾張国津島神社から牛頭天王を勧請したのがはじまりとされています。
後に結城108郷の総社とされたほか、江戸幕府からは祀田6石を寄進され、結城家18代当主で徳川家康の次男にあたる結城秀康が福井に移封した後も、毎年結城家から家臣が遣わされてこの神社を参拝するのが恒例となっていました。
もとは「天王宮」と呼ばれていましたが、神仏判然令により「須賀神社」と社号を改め、後に健田神社を合祀しています。

健田須賀神社には、戦国大名の結城晴朝が発給した判物や歴代の徳川将軍の朱印状などの古文書のほか、室町時代の獅子頭や江戸時代の木製狛犬をはじめとする貴重な社宝が伝えられています。

また、毎年7月開催の「結城夏祭り」では、子供の無病息災を祈って「おけさ幣」が頒布され、子供たちが鉢巻にこの幣帛を挿して神社をお参りする風習があるほか、神社から出た神輿が結城市内を渡御し、その勇壮なさまは「結城のあばれ神輿」として有名です。

社務所では結城家に伝わる「天下三名槍」の一つ・「御手杵の槍」をモチーフにした「御手杵の槍守」、ユネスコ無形文化遺産の結城紬で織られた「特別本場結城紬守り」なども頒布されています。

車椅子で旅行するポイント

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【1】健田須賀神社の正面鳥居から段差なく境内に入れる。社殿の上り口は階段となっている。

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【2】鳥居の反対側には児童公園があり、隅のほうにあるトイレ棟に身障者用トイレも設置されている。

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【3】身障者用トイレ内部(設備は手すり程度しかなく古いタイプ)

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【4】北側の公道沿いにも鳥居があり、その脇が舗装された駐車場になっている。

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【5】北側の参道から社殿に至るルートも段差がなく移動は容易である。



健田須賀神社境内図

境内配置図 [凡例]
結城駅 安穏寺:九尾の狐を退治した玄翁和尚の墓がある。 称名寺:結城朝光の墓がある。 孝顕寺:結城藩水野家の菩提寺。 常光寺:時宗の寺院。 金仏(かなぼとけ)さん:室町時代(推定)。永禄年間に小山秀綱が修理、その後戦乱で荒廃していたところを江戸時代に常光寺が引き取った。 浦町交差点 浦町児童公園 茨城県道17号結城野田線 茨城県道264号小山結城線 茨城県道302号結城停車場線 YUINOWA:現在はコワーキングスペース。旧会津屋呉服店で結城の蔵の一つ。 足利銀行結城支店 簗島邸居宅:結城の蔵 鈴木新平商店文庫蔵・見世蔵:国登録有形文化財 秋葉糀味噌醸造見世蔵:国登録有形文化財 赤荻本店見世蔵:国登録有形文化財 小西見世蔵:国登録有形文化財 セブンイレブン結城中央店 旧結城市立公民館 神楽殿 戦没者慰霊殿 手水舎 猿田彦神社 参集殿 祭器具庫 神輿庫 十二社 社務所 甲子稲荷神社 社殿

移動のしやすさ ★★★★☆
バリアフリーの状況
健田須賀神社は結城市街の平坦地にあり、境内に舗装された駐車場も確保されている。正面からの入口も公園に面しているので、境内の移動は容易である。ただし、社殿の上り口には階段がある。身障者用トイレは境内隣接の公園内にあるが、かなり古い時代につくられたもののようで、片側の手すり程度の設備しかない。

周辺の名所・観光スポット

つむぎの館

「つむぎの館」は、国重要無形文化財でユネスコ無形文化遺産にも登録されている結城紬を紹介する展示施設で、結城紬の老舗問屋にあたる奥順株式会社が創業100周年を記念してオープンさせたものです。敷地内には資料館、結城紬のショップやカフェ、染織体験工房などがあり、周辺も含めて国の登録有形文化財になっている昔ながらの商家建築「見世蔵」が数多く見られます。
【身障者用トイレあり】

■参考リンク:つむぎの館