太平山神社

太平山神社 神社
神社
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太平山神社は、栃木県栃木市の大平山中腹にある古社です。天長4年(827)に慈覚大師円仁が入山して以降、天下太平を祈る霊場として栄えました。随神門や星宮社は江戸時代以前の神仏混淆の名残を伝える建築物です。表参道の階段はあじさい坂と呼ばれ、花の季節はにぎわいます。

旅行先の地図

旅行先の概要

御祭神 瓊瓊伎命、天照皇大神、豊受姫大神
所在地 栃木県栃木市平井町659
交通 JR両毛線「栃木駅」から関東バスで約14分、「国学院前」下車、徒歩約20分【ただし、約1000段の「あじさい坂」の階段を経由】。
東北自動車道「栃木IC」から車で約15分。
拝観料 無料
駐車場 交通安全祈願車は境内に玉砂利敷の駐車区画あり。他に境内入口に舗装駐車場、やや下った公道沿いに舗装された大曲駐車場あり。いずれも無料。
URL
連絡先 太平山神社 0282-22-0227

歴史・由来

太平山神社は、栃木県栃木市の大平山中腹にある神社で、平安時代の『延喜式』に「大神社」とあるのがこの社だといわれます。御祭神は瓊瓊伎命、天照皇大神、豊受姫大神です。さらに奥宮が山頂にあり、こちらは製鉄の神・天目一大神を祀っています。

創建時期は神護景雲3年(769)など諸説ありますが、いずれにせよ古くから信仰されていたものと思われ、天長4年(827)に至り、慈覚大師円仁が入山して以降、天下太平を祈る神仏混淆の霊場として栄えました。

神社をやや下ったところにある「謙信平」は、上杉謙信が北条氏康と和議を結んだ際にこの高台から関東平野を望み、あまりの広さに目を見張ったという故事から名付けられた地名で、数軒の食事処が並び、桜の名所としても知られます。

また、もとは山上の別当寺であった連祥院「六角堂」から続く表参道にはあじさいが植栽され、「あじさい坂」としてハイキング客などから親しまれています。

江戸幕末には、この険阻な地形に目を付けた水戸天狗党の一行が、あじさい坂の中ほどにあった多聞院に本陣を構えています。

この山には明治時代の神仏分離以前の様子を伝える文化財も多く、朱塗りが鮮やかな「随神門」は、もと連祥院の仁王門として享保8年(1723)に徳川8代将軍吉宗が造営したものです。また、境内の「星宮神社」ももとは虚空蔵菩薩を祀る仏堂で、天井には見事な龍が描かれています。

車椅子で旅行するポイント

太平山神社

【1】県道269号の終点に六角堂。六角堂は脇から段差なく進入可。あじさい坂はすべて階段で車椅子不可。

太平山神社

【2】六角堂下の分岐から山上への舗装道を進む。入口の進入禁止標識は「22時から4時まで」のみの規制。

太平山神社

【3】道路沿いの随身門は脇に若干台停車可。門の先はあじさい坂の残りの階段。

太平山神社

【4】大曲駐車場は舗装済で身障者トイレあり。

太平山神社

【4-1】身障者トイレ内部

太平山神社

【5】大曲駐車場のさらに上に舗装駐車場とトイレ(身障者用ではない)あり。ここから鳥居の先を境内へ。

太平山神社

【6】太平山神社拝殿。境内は玉砂利敷で参道部分は舗装済み。本殿、摂社とも正面に階段数段、賽銭箱は階段の上。


太平山神社境内図

境内配置図 [凡例]
太平山神社本殿 社務所 撫で石 手水舎 交通安全神社 福神社 星宮神社 太平稲荷神社 随身門 大曲駐車場 水戸天狗党太平山本陣跡 太平山弁財天 あじさい坂 六角堂 謙信平 栃木県立大平少年自然の家 大中寺 國學院大學栃木短大 太山寺 栃木市街 栃木県道269号太平山公園線

移動のしやすさ ★★★★☆
バリアフリーの状況
太平山神社を正面の参道から参拝する場合、あじさい坂手前の駐車場で降りて、その後長い石段を登ることになるが、実は随身門の前を横切り山上に至る自動車道が整備されている。この道路を使えば自動車のまま境内まで移動することは容易である。境内は玉砂利が敷かれ、参道部分のみ舗装されている。身障者用トイレは途中の大曲駐車場などのものが利用できる。

周辺の名所・観光スポット

連祥院六角堂

もと太平山神社の別当寺で、天長2年(825)慈覚大師円仁の開創と伝える。本尊は虚空蔵菩薩。明治時代の神仏分離で山上から降ろされ、のち京都頂法寺の六角堂を模した堂宇が建立された。【参道階段を迂回しあじさい坂手前から進入可】
■参考リンク:六角堂

とちぎ蔵の街美術館

「蔵の街とちぎ」を代表する築約200年の善野家土蔵(おたすけ蔵)を改修し美術館として供用。常設展示はなく、年6回、栃木市ゆかりの作家を中心とした美術工芸品の収蔵品展やテーマに応じた展示会を開催している。【身障者用トイレ・スロープ・階段昇降機あり。障害者手帳所持者と介助者1名無料】
■参考リンク:とちぎ蔵の街美術館

とちぎ山車会館

2年に1度開催される「とちぎ秋まつり」に登場する人形山車を常設展示するほか、光と音でまつりを再現する。祭礼自体は明治時代に始まるが、山車は江戸の山王祭で用いられたものの払下げを受けるなど豪華なもの。【身障者用トイレ・スロープあり】
■参考リンク:栃木市観光協会>とちぎ山車会館