花の窟神社(はなのいわやじんじゃ)は、三重県熊野市の七里御浜海岸沿いにある伊弉冊尊墓所の巨岩を御神体とする神社で、社殿はなく、往古の信仰形式を現在に伝えています。断崖上から海岸まで注連縄を渡す「お縄掛け」の神事で知られます。
旅行先の地図
旅行先の概要
御祭神 | 伊弉冊尊、軻遇突智尊 |
---|---|
所在地 | 三重県熊野市有馬町上地130 |
交通 | JR紀勢本線「熊野市駅」から三重交通バスで約5分、「花の窟」停留所下車 紀勢自動車道「尾鷲北IC」から車で約1時間 |
拝観料 | 無料 |
駐車場 | 国道42号沿いの神社北側に砕石敷の、神社南側「お綱茶屋」脇に舗装済の無料駐車場。身障者用区画あり。 |
URL | 花窟神社 |
連絡先 | 熊野市観光スポーツ交流課 0597-89-4111 |
歴史・由来
花の窟神社(はなのいわやじんじゃ)は、三重県熊野市の七里御浜海岸沿いにあり、伊弉冊尊の墓所と伝わる巨岩を御神体とする神社です。「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一部としてユネスコの世界遺産に登録されています。
『日本書記』には「一書に曰く」として、伊弉冊尊が火神・軻遇突智尊を産み女陰(ほと)を灼かれて亡くなった後、「紀伊国熊野有馬村」に葬られ、土地の人はその魂を慰めるにあたり、花のときは花をもって祭り、また鼓・笛・幡を用いて歌ったり舞ったりして祭ったとあります。
花の窟神社(花窟神社)が「神社」としての体裁となったのは明治時代のことで、現在もこうした古い信仰のあり方を伝えており、社殿はなく、高さ45メートルもある巨岩の南側に、その断崖絶壁を見上げるようにして白石が敷き詰められた方形の拝所が設けられているだけです。
また、この巨岩の南側の境内地には同様に軻遇突智尊の墓所とされる王子ノ窟があります。
毎年2月2日、10月2日の2回行われる花の窟神社の例大祭では、長さ170メートルほどの大綱に、花や扇子で飾りつけた縄の幡を結びつけ、これを巨岩の断崖絶壁の上から海岸まで渡す「御縄掛け神事」が行われます。
車椅子で旅行するポイント
周辺の名所・観光スポット
鬼ヶ城
風や海水の侵食によって造り出された洞穴が約1キロメートルにわたって連なる熊野灘に面した景勝地。征夷大将軍・坂上田村麻呂が桓武天皇の勅命により「鬼」と恐れられた海賊・多娥丸を征伐したという伝説が残る。世界遺産の一部。遊歩道入口に駐車場・レストラン・売店などを併設する「鬼ヶ城センター」がある。【身障者用トイレあり】
■参考リンク:鬼ヶ城センター