大宝八幡宮

神社

大宝八幡宮は、茨城県下妻市にある神社で、大宝元年に宇佐神宮から勧請されたと伝わる「関東最古の八幡さま」です。古くは平将門や源頼朝など武家の崇敬篤く、現在の本殿も戦国時代に活躍した下妻城主・多賀谷重経が再建したもので、国の重要文化財に指定されています。また、奇祭として知られる火祭り「タバンカ祭」などの特徴的な神事も残っています。

広告

旅行先の地図

旅行先の概要

御祭神 誉田別命、足仲彦命、気長足姫命
所在地 茨城県下妻市大宝667
交通 関東鉄道常総線「大宝駅」から徒歩約3分
首都圏中央連絡自動車道「常総IC」から車で約20分
拝観料 無料
駐車場 境内前にだんご屋「ゑびすや」駐車場および鳥居前駐車場、境内右手奥に大宝八幡宮・大宝幼稚園共用の駐車場あり。鳥居前駐車場のみ砕石敷、他はすべて舗装済みで参拝者は無料。
URL
連絡先 大宝八幡宮 0296-44-3756

歴史・由来

大宝八幡宮は、茨城県下妻市に鎮座する神社です。

大宝元年(701)、藤原時忠が常陸国河内郡へ下向する際、筑紫国の宇佐神宮から八幡神を勧請し創建されたと伝わることから、「関東最古の八幡さま」ともいわれています。

古くから武門の神としての崇敬篤く、社伝によれば平将門は当社にたびたび戦勝祈願に訪れており、将門に「親皇」の位を授ける旨の八幡神の託宣をもたらしたのは、この神社の巫女によるものとされています。

また、文治5年(1189)には奥州を平定した源頼朝が下河辺行平に命じて鎌倉の鶴岡八幡宮若宮を勧請し、これが現在の拝殿後方に鎮座する摂社「若宮八幡宮」といわれます。

中世には大宝沼に囲まれた要害の地であったために大宝城(国史跡)が築城されており、特に南北朝時代には近隣の関城とともに南朝方の拠点となり、北朝方の高師冬の猛攻を受けて落城した「大宝城の戦い」で知られ、現在でも境内やその周囲に高い土塁などの遺構を見ることができます。

その後戦国時代にも北条氏との合戦による兵火で社殿が焼失するなどしたため、現在の本殿は天正5年(1577)に下妻城主・多賀谷重経によって再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。

江戸時代には幕府より朱印地115石が寄進され、現在でも代々の朱印状が宝物殿に保管されているほか、光格天皇からも額字を賜っており、朝廷をはじめとする崇敬のほどが知られ、江戸の富岡八幡宮はこの大宝八幡宮を勧請したものという説もあります。

また、例年9月12日と14日の夜には、松明を掲げた氏子たちが参詣人を追い回す奇祭「タバンカ祭」が斎行されるなど、いくつかの特徴的な神事も残っています。

6月最終土曜日には神苑に咲く3千株のあじさいを愛でる「あじさい祭り」にあわせて流鏑馬が奉納され、二の鳥居と三の鳥居の間に馬場が設けられ、弓を携えて騎乗する勇壮な射手の姿を見ることができます。

大宝八幡宮の門前には名物の「厄除けだんご」を売る「ゑびすや」が建ち、これは源義家が奥州征伐の戦勝祈願の折、だんごを奉納したことが由来とされます。

文武天皇の時代、対馬から金が貢納されたことをきっかけに「大宝元年」と改元されたことが大宝八幡宮の社名の由来となっているため、最近では宝くじの当選祈願の御利益を求めて訪れる参拝者も多くなっており、境内の授与所では錦糸を織り込んだ「大宝守」なども頒布されています。

車椅子で旅行するポイント

大宝八幡宮_1.jpg

【1】舗装済みのゑびすや駐車場から石畳の参道を通り随身門へ。段差は解消されているが鋭角なので介助してもらう。

大宝八幡宮_2.jpg

【2】境内右奥の大宝保育園と共用の駐車場からも東門脇を通り段差なく境内に進むことができる。

大宝八幡宮_3.jpg

【3】東門脇から入ると未舗装だが平坦な参道が延びており正面の石畳の参道と合流する。

大宝八幡宮_4.jpg

【4】大宝八幡宮拝殿。参道は石畳で舗装され平坦になっており、賽銭箱の手前まで移動できる。



大宝八幡宮境内図

境内配置図 [凡例]
本殿  拝殿 若宮八幡宮 神馬舎 大宝天満宮 祖霊殿 末社 黒鳥神社 白鳥神社 社務所 神楽殿 宝物殿 押手神社 手水舎 蝉鐘楼 末社 市姫神社 青龍権現社 弁財天社 祓戸神社 参集殿 東門 随身門 相撲場 三の鳥居 鳥居前駐車場 あじさい神苑 やはた学童クラブ 大宝保育園 ゑびすや 敵返坂 大宝駅

移動のしやすさ ★★★★☆
バリアフリーの状況 大宝八幡宮の境内周辺には鳥居前駐車場、ゑびすや駐車場、大宝保育園共用駐車場があるのでマイカーで参拝する上でも便利になっている。正面のゑびすや駐車場から随身門を通るルートはほぼ平坦な石畳で段差も解消されているが、随身門の下だけは自動車が道路縁石に乗り上げる際に使う段差プレートのような急角度がついているので介助してもらうとよい。境内東側の共用駐車場からのルートについては、お祓いを受ける車両が境内社務所前まで進入するための通路となっているため、未舗装だが段差はなく平坦である。

周辺の名所・観光スポット

道の駅しもつま

「道の駅しもつま」はとは、2000年9月に茨城県内では6番目にオープンした道の駅で、下妻市内を縦断する国道294号バイパス沿いに位置しています。外観は3階建てのお城のような形状ですが、内部はレストラン、パン屋、コンビニ、農産物直売コーナーなどとして利用されており、階段で展望ギャラリーまで上ると関東の名峰・筑波山を望むことができます。別館には茨城名産の納豆工場なども入居するユニークな施設です。
【身障者用駐車場・トイレ・車椅子貸出あり】

■参考リンク:道の駅しもつま